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第45回 為替ヘッジについて(2016/8/29)

今回は「為替ヘッジ」について取り上げていきます。

海外資産に投資する投資信託の中に「為替ヘッジあり」、「為替ヘッジなし」の選択が

できるものがあります。

 

「為替ヘッジあり」を選択しますと、為替変動リスクを低く抑えることができます。

為替ヘッジは、外貨の先物取引やオプション取引を利用して行われます。

為替ヘッジを行うとコストがかかります。

掛かったコスト分だけ、基準価額を押し下げます。

コストは、2国間の短期金利の金利差により決まります。

 

金利差が小さい場合は、為替ヘッジのコストも小さく、金利差が大きき場合は、為替

ヘッジのコストも高くなります。

 

例えば、米国が利上げを何回か行い、日本との短期金利の金利差が広がれば、その分

為替ヘッジのコストも高くなります。

また、米国の金利が徐々に高くなり、日本の金利が現状のまま推移しますと、為替が円安

になることが考えられます。

その場合「為替ヘッジあり」を選択すると、円安にメリット(基準価額の上昇)を受けることが

出来なくなります。

 

為替ヘッジ「あり」、「なし」の選択は、為替ヘッジをする相手の国の今後の金利や景気の

状況をみて、慎重に選択するようにしましょう。

第44回 アパート経営などの長期投資を考える上で(2016/8/10)

長期投資を考える上で人口動態をみることが重要です。

人口動態は、ある一定期間の人口の変動を表したものになります。

日本の人口動態については、国立社会保障・人口問題研究所という機関が定期的に

人口や人口構成などの将来推計を公表しています。

 

アパート経営という観点から考えた場合、人口減少や高齢化も重要ですが、世帯数の

変化が最も重要かと考えます。

以下、国立社会保障・人口問題研究所が2013年1月に公表した「日本の世帯数の将来

推計(全国推計)」を参考にみていきます。

 

将来推計は、2010年~2035年までの25年間になります。

総世帯数は2019年(後3年後)をピークに減少。

2019年 5,307万世帯 → 2035年 4、956万世帯   351万世帯減

 

「単独」、「夫婦のみ」、「夫婦と子」、「ひとり親と子」で分類した世帯割合の2010年

から2035年の変化は、

単独      32.4%  → 37.2% (増加)

夫婦のみ    19.8%  → 21.2% (増加)

夫婦と子    27.9%  →  23.3% (減少)

ひとり親と子   8.7%   → 11.4% (増加)

その他     11.6%  →   6.9% (減少)

になります。全体の世帯数は大きく減少し、世帯の構成も大きく変化していくことが分かり

ます。「その他」には、3世代家庭などが入ります。

 

また、世帯主の構成でみますと65歳以上の世帯が2010年~2035年の25年間で、

1,620万世帯 → 2,021万世帯(増加率 約25%)

75歳以上は、

731万世帯  → 1,174万世帯(増加率 約60%)

また、2035年には、全世帯に占める65歳以上の割合は約41%。

65歳以上の世帯の中で75歳以上が占める割は約58%になります。

 

全体的な世帯数が減少していく中で、世帯主の高齢化が進みます。

また、「単独」「夫婦のみ」「ひとり親と子」の世帯割合が増えますので、1世帯あたりの人数は

減少傾向です。

以上の点から、相続税対策などで「アパート経営」を考えられている方は、長期の人口動態や

世帯数の変化を考える視点が必要になります。

今回紹介しました、国立社会保障・人口問題研究所が公表します将来推計なども参考にしな

がら長期的な視点で投資を考えていきましょう。

(数字等データの出典:国立社会保障・人口問題研究所 平成25年1月18日 プレスリリース)

第43回 投資信託の分類方法 その2(2016/8/9)

前回のブログでは、一般社団法人 投資信託協会の投資信託の「商品分類」について

みてきました。今回は「属性区分」についてみていきます。

 

属性区分は、「投資対象資産」「決算頻度」「投資対象地域」「投資形態」「為替ヘッジ」「対

象インデックス」「特殊型」も7つの項目の中でそれぞれ分類がされています。

 

1)「投資対象資産」は株式(一般・大型株・中小型株)、債券(一般、公債、社債、その他債券

など)、不動産投資信託、その他資産、資産複合などに分類されています。

 

2)「決算頻度」は、年1回、年2回、年4回、年6回、年12回などに分類され、分配金を出す頻度

もこれに準じています。(但し、運用状況により分配金を出さないケースもあります。)

 

3)「投資対象地域」は、グローバル、日本、北米、欧州、アジアといったかたちで10地域に分類

されています。

 

上記、3つの分類でほぼその投資信託の性格(投資する資産、地域、分配金の回数)が分かります。

 

4)「投資形態」は、ファミリーファンドとファンド・オブ・ファンズの2つに分類されます。

 

ファミリーファンドは、発売している投資信託が直接、株や債券などの資産に投資をせず、マザー・

ファンドという投資信託に投資をします。マザー・ファンドが株や債券などの資産に投資を行います。

販売されている投資信託は、ベビーファンドと呼ばれています。マザーとベビーの関係から「ファミリー

ファンド」と呼ばれます。

 

ファンド・オブ・ファンズは、複数の投資信託に投資をする投資信託になります。

株や債券、リートなど複数の資産に投資するバランス型の投資信託は、多くがこの形式で運用されて

います。

 

5)「為替ヘッジ」は、「あり」「なし」で分類され、「あり」の場合は、為替リスクを避けた運用を

する投資信託になります。

 

6)「対象インデックス」は、日経225、TOPIX、その他の3つに分類されています。米国の

S&P500指数などはその他の分類になります。また、アクティブ型の投資信託の中には、対象インデック

を設定していない投資信託もあります。

 

7)特殊型は、ブル・ベア型、条件付き運用型、ロング・ショート型/絶対利益追求型、その他の4つに分類

されています。

 

以上、7つの項目の中で「投資信託の目論見書」に掲載されるのは、国内の資産に投資する投資信託で

は、「投資対象資産」「決算頻度」「「投資形態」の3項目、海外資産に投資する投資信託では、投資対象

資産」「決算頻度」「「投資形態」+「為替ヘッジ」の4項目の分類を載せているものが、大半になります。

 

以上 投資信託の「属性区分」についてみてきました。

投資信託のざっくりした中身を知るための参考にしていただければ幸いです。

第42回 投資信託の分類方法(2016/8/5)

2016年5月末に日本で販売されている公募型投資信託の本数は、約5,700本

になります。

この中から自分に合った投資信託を選ぶのは、大変な作業です。

 

そのために、一般社団法人 投資信託協会では、「商品分類」と「属性区分」を

定義し、投資家の方が選択し易いようにしています。

 

今回は、「商品分類」についてみていきます。

商品分類は、以下のように5つの区分項目があります。

「単位型・追加型」、「投資対象地域」「投資対象資産」、「独立した区分」、

「補足」です。

 

単位型・追加型の違いは、

単位型は募集期間にのみ購入が可能な投資信託。

原則、運用期間中いつでも購入可能な投資信託。

になります。現在販売されている、大半の投資信託が追加型になっています。

 

投資対象地域は、「国内」、「海外」、「内外」の3つに分類されています。

 

投資対象資産は、「株式」、「債券」、「不動産投資(リート)」、「その他資産」、

「資産複合」の5つに分類されます。「その他資産」は、株式、債券REIT以外の資産

で運用していることを表し、「資産複合」は、いくつかの資産で運用しているバランス

型投資信託が該当します。

 

独立した区分は、MMF、MRF、ETFを表します。個別の投資信託の目論見書には記載され

ない項目区分になります。

 

「補足」については、インデックス型、特殊型の2つに区分されています。

特殊型は、特殊な仕組み・運用手法を用いる投資信託になります。

 

「独立した区分」と「補足」については、その投資信託が該当した場合、目論見書に表示され

ます。特に特殊な仕組みで運用していない「アクティブ型の投資信託」の商品属性は、「単位

型・追加型」、「投資対象地域」、「投資対象資産」の3項目のみ表示となります。

 

以上、投資信託を選ぶ時に活用したい「商品分類」についてみてきました。

次回は「属性区分」についてみていきます。

第41回 個人向け国債 本日募集開始(2016/8/4)

8月の個人向け国債の募集が8/4にスタートしました。

今回も10年変動金利、5年固定金利、3年固定金利とも、最低金利保障の

0.05%(税引き前)です。

 

10年変動金利の国債は、半年ごとに金利の見直しが行われるタイプの国債

になります。

通常、変動金利の商品の場合は、見直し時の金利の状況により購入した時点

より利率が下がることがあります。逆に見直し時の金利の状況によっては、

利率が上昇することもあります。

 

今回の10年変動金利の個人向け国債は、0.05%の最低金利保証の利率で発行

されましたので、これ以上金利は下がりません。金利変動のリスクによって

運用益が減ることがない商品になります。

また、今後の金利状況によっては利率が上昇し、受け取れる利子が増えること

が期待できます。

 

金利が低いので、物価の上昇によるインフレリスクはありますが、収益面から

考えますと、現状維持か今後受取る利子が増えるかのどちらかになるので、

ほとんどノーリスクの商品かと思います。

ただし、満期までの間に発行体(日本国)がデフォルトした場合は、その限りで

はありません。

第40回 債券の格付けと通貨(2016/8/3)

国債や社債などの債券は、AAAやBBBなどいった格付けがされているのが一般的です。

AAAが最高格付けになり、Dまでの10段階、また、AA+、AA、AA-などに分けている格付け

会社もありますので、実際は10段階よりも細分化されています。

 

同じ時期、タイミングで満期までの期間も同じ、2つの債券が発行された場合、格付けの高い

債券の利率は低く、格付けの低い債券の利率は高くなります。

それは、格付けが利子や元本の支払いを確実に行えるかどうかを見る尺度になるからです。

 

外国債券の場合(最近は日本の社債でもあります)は、格付け高く、利率も高い債券が発行される

ことがあります。発行条件をよく見ますと、金利の高い新興国通貨で発行する場合が大半です。

 

この様なケースの場合、債券を発行する発行体の信用度が高く、発行通貨(新興国通貨など)での

利子、元本の支払いが滞る心配は、ほとんどないかと思われます。

但し、金利の高い通貨は、往々にして円やドルなど比べて為替変動リスクが大きくなる可能性があり

ます。

 

債券投資をする場合は、発行体の格付け以外に、発行する通貨についても、注意しておきましょう。

第39回 割引率について(2016/8/2)

約1年ぶりにブログを書きます。

金利がある世の中では、将来の目標額に対して現在の元本は少なくなります。

例えば、10年後の目標額1,000万円として、1%、2%、3%の複利で計算した場合。

1%ですと約905.3万円必要になります。

2%ですと約820.3万円、3% ですと約744.1万円です。

金利差1%で、必要となる元本金額に約80万円前後の差が10年間で出ます。

この1%、2%、3%が割引率になります。

 

割引率1%を例に取りますと計算式は、

1,000万円×(1÷(1+0.01)10

です。

 

また、期間を10年から20年に延ばしますと、それぞれ

1%の場合は、819.5万円、

2%の場合は、673.3万円

3%の場合は、553.7万円

同じように金利差1%でも金利1%と2%で約146万円、2%と3%で約120万円となり、

期間が延びるほど、必要となる元本金額の差が開きます。

 

ゼロ金利の場合は、10年後、20年後といった期間に関係なく、目標額と同額の元本

が必要です。

 

努力目標も大事ですが、世の中の金利状況など実際に即した割引率を設定することが、

将来の資金の準備では、より重要になります。

第38回 金利が上昇傾向?(2015/7/7)

昨日、個人向け国債の募集が開始されました。

固定金利5年と変動金利10年で上昇傾向がみえます。

 

個人向け国債は、固定金利3年、固定金利5年、変動金利10年の3種類

が毎月発行されます。

固定金利3年と5年の最低金利保証は0.05%と設定されています。

 

固定金利3年物は、2014年11月以降今回募集の分まで0.05%の利率で

推移しています。

固定金利5年物は、2015年1月から5月まで0.05%で推移し6月0.08%、

7月0.05%今回募集分は0.09%の利率が付きました。

 

また、変動金利10年の2015年の推移は1月0.31%、2月0.20%、3月0.20%、

4月0.26%、5月0.24%、6月0.28%、7月0.30%、今回募集分0.34%と徐々

に上昇してきています。

 

日々の長期金利(10年国債)の利回りは、直近0.4%台で上下しながら推移して

いますが、個人向け国債の金利の傾向をみますと、期間の長い金利から徐々に

上昇傾向になってきているように思われます。

 

特に変動金利10年の個人向け国債は、半年ごとにその時点に長期金利(10年)を

参考に金利を変更しますので、金利のトレンドを確認しておくことが必要になります。

第37回 「21世紀の資本」を読んで (2015/2/4)

先日、「21世紀の資本」をようやく読み終えました。

著者のトマ・ピケティ氏の来日もあり「21世紀の資本」のテーマである「r>g」

の格差についての関心が一段と高まったように感じます。

 

rは、資本収益率を意味し、賃料、配当、利子、キャピタルゲインなど投下し

た資本から得られる所得の収益率になります。

gは、経済成長率を意味し、賃金、給与、ボーナス等の所得や産出の年間

増加率になります。

 

rの収入を多く得るのが富裕層、gの収入を得るのが一般の人になるので、

上の式のようにrの収益率がgの収益利率より高ければ、年を追うごとに格差

が広がるというのが「21世紀の資本」のテーマになっています。

 

この本を読み終えて、

「r=g」、「r<g」ということになったら、どうなるだろうと考えてみました。

 

rの収入は、賃料、配当、利子、値上がり益(キャピタルゲイン)のように不動産

投資や株式投資などを行うことで得られる収入になります。

但し、投資した株が値下がり(キャピタルロス)や、空き室が増えることで思った

ほど賃料が取れないケースなど、損するリスクもあります。

 

この場合、リスクを取ってまで、不動産や株式に投資をしないかと考えます。

また、「r=g」、「r<g」の社会では、技術革新が起こらない停滞した社会となって

しまう可能性が高いように思います。

 

最終的に「r>g」は、リスクプレミアムとして必要なのだと、個人的には思いました。

第36回 株式指標 1つ選ぶとすれば(2015/1/9)

今年最初のブログになります。

本年もよろしくお願いいたします。

 

今回のテーマは株式指標の中で1つ選ぶとすれば、どれを選ぶかについて

考えてみました。

 

株式の指標というと、

一株当たりの純利益に対して何倍の株価になっているかをみる「株価収益率(PER)」

 

一株当たりの純資産に対して何倍の株価になっているかをみる「株価純資産倍率(PBR)」

 

最近「日経JPX400インデックス」で関心度高まっている「自己資本利益率(ROE)」

ROEは、会社が自己資本をどれだけ有効活用して利益を上げたかをみる指標。

 

また、一株当たりの純利益をみる「EPS」という指標等もあります。

EPSは、その会社の純利益を発行済み株式数で割り求めます。

 

もし、投資する会社を選ぶ時、上の指標の4つの指標の中で1つしか選べないとしたら、

私は、「EPS(1株当たり純利益)」を選びます。

 

理由は、

EPSをみることで、過去から現在までの利益の推移(着実の利益を増やしているのか、横ばい

なのか、減らしているのか)をみることで、その会社の稼ぐ力を知ることができる点にあります。

会社四季報等には「予想EPS」も載っていますので、近い将来の見込みを確認することはでき

ます。

 

もう1つの理由としては、EPSの計算に使う「発行済み株式数」は、株価のように企業業績以外の

世の中の景気等によって、大きく上下するものではなく、増減の幅が小さく時系列での比較がし

やすい点があります。

(増資や株式分割、自社株買いによって株式数が増減することはあります。)

 

但し、EPSは、あくまでも過去の実績に重点が置かれますので、世の中の技術革新により、その会社

が実績を上げていた市場が、今後どうなるかについては、ニュース等で確認する等して関心を持って

おくことが必要になります。